【青空教室】森林講座基礎研修

 10/22より4日間の日程で森林講座基礎研修が東京の日の出町で行われました。

 今回は予定していた作業場への道が台風の影響により寸断され作業場が変わる等、大幅な予定変更となった中で参加した訓練生4名の様子を紹介させて頂きます。

 

 初日は服装や道具の使い方をメインとした安全講習を行いました。山に入るとう事は様々な危険が伴います。訓練生達は真剣な表情で聞いており、山に入る心構えが出来た様子でした。

 

 2、3日目は竹林と雑木林に入り間伐作業を行いました。竹はスムーズにのこぎりの刃が入る為作業も捗った様子。切った竹の枝の落とし方等、非常に勉強になりました。

 

 昼食を挟み午後は伐採した竹を使い竹細工を行いました。最終日の午後に竹細工の工房を見学したのですが、2日目時点では全く無知の状態での作業となった為少々苦戦した様子。注意点として竹は木に比べ脆い為力加減が難しい所です。

 

 作品が完成に近づくほど繊細で緻密な作業が多くなり集中力が必要でしたが、約3時間掛けてオリジナリティ溢れる作品が完成しました。適度な疲労感を感じながらもイメージ通りの作品が作れたと話してくれました。

 

 

 反対に木の伐採は苦戦しました。切っても刃が進んでいかず細い木でも時間を費やしてしまいます。

 そこで講師より、のこぎりの刃の使い方に関して細かくレクチャーを受けると、切る時に安定せず右往左往していた刃が嘘のように真っすぐ走ります。どうやら自然と切る時に力が入っていた為に、切断している部分に対して厚く刃を当てすぎていた事が原因の様でした。

 次第にコツをつかみ始め作業が捗る様になると、竹とは違った達成感を味わう事が出来ました。連日雨の中での作業となりましたが大きな事故や怪我も無く3日目迄を終える事が出来ました。

 

 

 冬のような寒さの中迎えた最終日は日の出町~檜原エリアの自然を感じる為に車で見学に行きました。

 ひんやりとした爽やかな風を感じながら山間の道を走っていると、突然道路が陥没し修繕工事中のエリアがありました。日の出町の西から東に延びている地元住民の生活道路としての重要な役割を担っていた為、仮舗装道路が出来るまで住民の方々は孤立している状態にあったようです。

 ほんの数日前まで当たり前だった生活が一瞬にして出来なくなってしまいます。自然災害がどこでいつ発生するか分からない日本において、1日でも早い復旧と被災された方々への支援を皆で願いました。

 内容の濃い4日間だった為、疲労はありましたが講習終了後に感想を聞くと、残念だったのは2日目の昼食で作ったカレーが薄かった事だと笑って話してくれました。「普段のカリキュラムとは違った貴重な経験をする事が出来たし何より楽しかった。またこのような機会があればぜひ参加したい」と全員が答えてくれた程思い出に残る講習になりました。